2012.05.20
映画『わが母の記』
あれもこれも担当の千葉です。
ゴールデン・ウィークに封切された映画『わが母の記』を見てきました。
昭和の文豪、井上靖が実話をもとに書いた同名の自伝的小説を映画化
したものです。ご存知の通り、井上靖は日本ペンクラブの会長も勤めた
日本を代表する小説家の1人で、幼少の頃を天城湯ヶ島(現、伊豆市)
で過ごし、旧制沼津中学(現、沼津東高)には三島大社のすぐお向かい
の親戚宅から通った、当地域にはゆかりの深い方です。そのため、長泉
町には井上靖文学館があり、湯ヶ島には彼の過ごした家が移築保存され
ています。当社にもゆかり深く、この移築を請け負わせて戴きました。
監督は『クライマーズ・ハイ』などの社会派作品で高名な原田眞人監督。
彼も沼津東高卒業で井上靖の後輩にあたります。地元沼津での脚本勉
強会の題材にこの小説を選んだことが今回の映画化のきっかけとも聞い
ています。
役所広司、樹木希林、宮崎あおい、南果歩など、実力派の人気俳優が、
演ずる、老いてゆく母との50年間のわだかまりが、娘たちとの人間模様
もからめて解けてゆく過程は、とても感動的で後半部分は後からあとから
涙が溢れてきました。
沼津のフィルム・コミッションでもある、ハリプロ映像協会などの活躍もあり、
ご当地でのロケが多く、筏場の山葵田、落合楼のつり橋、沼津御用邸、
牛臥海岸、川奈ホテルなど、見ていて『あっ、あそこだ!』というシーンにも
楽しみがありました。
エンド・ロールに当社の名前も出てきます。宜しかったら涙を拭きふきお探し
下さい。