2013.01.20
松の内明けの三島大社~お田打、どんど焼き、奉射祭
あれもこれも担当の千葉です。
先週、ある団体の年始のご祈願に三島大社に出掛けました。家族、会社に
続いて3度目のご祈願ですが、何度伺っても身が引き締まり、ご利益もあり
なんと感じます。
通常は写真奥の本殿の中でご祈願の儀式を受けるのですが、この時は本殿で
別の神事を執り行っていたため、写真手前の舞殿でのご祈願となりました。
1月7日には毎年この舞殿で無形文化財に指定されている『お田打ち神事』が執
り行われます。
この『お田打ち神事』は五穀豊穣を祈願して、稲作の一連の過程が再現され
ます。平安時代に始まり、室町時代以降は狂言形式をとるようになり今日に
伝わっているそうです。田がきの場面では牛役の子供が『もう』と啼き、観衆の
喝采を受けます。私の長男もご近所の方のご好意でこの牛役の大役を務めさ
せて戴いたことがあります。
『お田打ち神事』に続き、三島大社では、15日には『左義長祭』(いわゆるドンド
焼き、しめ飾りなどをご神火で焚き上げる)、17日には『奉射祭』が執り行われ
ます。先週ご祈願に伺った時に行われていたのがこの『奉射祭』だったのです。
射手が三十三間(約60メートル)先の大的を射抜く行事です。弓矢の威徳を
示し国家を治め、邪悪を祓い天下泰平を祈る行事で、平安時代から朝廷で
行われていた射礼に倣い、頼朝の時代から武家が始めた『御弓始』を起源と
すると言われています。射手に射抜かれた大的の一片を持ち帰り家に貼ると
魔除けとなると言われており、ちぎって持ち帰る観衆も多いそうです。
大寒を過ぎると2週間ほどで立春。その季節を分ける重要な節目の『節分』には、
この舞殿で恒例の年男による豆撒きが行われます。子供の頃には良く舞殿の
外廊の下に潜り込み、観衆の足元に落ちてくるお豆やお餅を拾い集めたもので
すが、今でも同じことをする子供達がいて、懐かしく思い出します。そう言えば
ドンド焼きの日にも、朝早くからご近所を回り、しめ飾りなどを集めて大社に向か
い小枝の先にお餅を刺して焼いて食べたのを思い出しました。
平安、鎌倉時代からの神事を連綿と受け継いできた三島大社がこんな身近に
あることがとても幸運でありがたいことだと感じ入りました。