2013.06.09
玉露、美味しさの衝撃~映画『藁の楯』鑑賞録
あれもこれも担当の千葉です。
先週末の晩に、先頃カンヌ映画祭にも出品・上映された映画『藁の楯』を見ました。
原作:木内一裕氏、監督:三池崇史氏。被害者の遺族から10億円の懸賞金を掛け
られた幼児暴行殺人の再犯者を護衛移送するSPや警察。最初の犯行の犠牲者の
遺族や、懸賞金目当てに犯人を殺害しようとする者達。果たして反省の色を全く見せ
ない精神倒錯者を命を賭けて守る必要が一体あるのか。
刑罰権を国家に専属させ私刑(リンチ)を禁ずる司法制度と、目には目を、の原始的な
復讐感情。応報・懲罰的な刑罰理論と、犯罪者の社会復帰を目指す教育刑理論。全く
古典的でありふれたテーマですが、緊迫したカメラワークとスピード感が、テンションを
最後まで保ち、エンターテイメントとしては成功はしています。が、経団連会長を務めた
ほどの経済人が社会正義を放棄するような幼稚な行動をとったり、台湾新幹線をロケ
に使うなどの不自然さはご愛嬌としても、救いようのない犯罪者を守るために多くの人
が人を裏切り、或いは命を落として行くのは、はっきり言って後味の悪い映画だと感じ
ました。
口直しに、戴いたのが生のライチ(レイシ)。兄が知人に頼んで台湾から送って貰いま
した。
冷凍ものに比べて、色は赤く、外皮は棘がしっかり硬く、剥くと果汁が多く水々しくて
甘さも強く美味しいです.。中国に出張した際によく街なかの露店で買って食べたライ
チやマンゴスチンの味を思い出しました。美味びみ。
今週は経済同友会の先輩でもあり、当社のお客様でもある方が主催する、『ジャパニ
ーズ・ティー・カレッジ』に出席して来ました。
お茶の種類に応じて淹れる温度や時間が異なるのは言うまでも無く、それぞれに適し
た器までオーダーメイドしてしまう徹底振り。供菓子も毎回楽しみで、今回は初夏らし
く鮎の形のお菓子です。とっても可愛いでしょう?
初夏という季節柄、今回のメニューは『冷煎茶』、『ジンジャー・レモン・カクテルティー』
と『水出し玉露』。何といっても水出し玉露は圧巻!
農の匠、農業技術の匠に認定された下岡久五郎氏の茶園から取り寄せた宇治の玉露
3グラムに50度くらいの低温湯を20cc。一煎目は5分。蓋で葉を押さえてしずくを啜る
のですが、茶葉が湯を含んでしまい、飲めるのは1~2cc、本当にしずく数滴、まさに
玉の露!またこのお味が衝撃的。旨み成分が強く、品の良い甘さが補い、苦味は殆ど
感じられません。玉露の旨みを理解させるための演出でもあるのでしょうが、お茶の
イメージを覆すほどの驚愕のお味でした。
もちろん二煎目も美味しく頂戴し、それでももったいなくて、茶葉をカッペリーニに和え
て食べさせて戴き、お茶の『完食!』でした。