2013.09.02
ホームカミング・デイ~大学卒業30年の集まり
あれもこれも担当の千葉です。
いささか前のことになってしまいましたが、昨年の10月のとある週末に、
大学のホームカミング・デイに参加して来ました。
これは11月初旬に掲載された大学別の卒業生の満足度ランキングに
ついての新聞記事です。
少子化から大学の経営も環境が厳しくなって行きます。卒業生に大学の
現状を伝え、大学との協働のチャンスを拡げ、大学への支援の輪を広げ
ようと卒業生向けの機関誌を送ってきたり、卒業生を大学に足を運ばせる
ような企画をしたり。大学もかなり経営に本腰を入れてきているのかな、と
最近感じています。
『ホームカミング・デイ』は、卒業20年、30年経った卒業生を大学に招く
イベントです。キャンパスの色々な学部で、記念講演やシンポジウムが
組まれています。卒業30年ともなると、当時の恩師の登場は望み難い
ですが、逆に同級生の記念講演があったりと、如何にもアカデミックな
中にも面白い工夫が見られました。懇親会では体育会の同期や図書館
仲間にも会え、旧交を温めることもできました。
キャンパスには学生当時には無かった建物が10棟近く建っていました。
古い重厚なデザインの建物が多いキャンパスに建つ新しい建物のデザ
インには二通り。一つは周囲の建物との調和を考えて、新しい構造・工法・
建材を駆使しつつも従来のデザインをそこかしこに取り入れアレンジして
いるもの。もう一つは全く新しいデザインを目指したもの。後者の中には
従来の素敵な建物の背後に無機質なデザインが聳え立ち無粋な絵柄に
なってしまった残念なものもありました。しかし新しいデザインの中でも、
周囲の条件を良く考慮しながら、素晴らしい新たな息吹を吹き込んでいる
ものもありました。その最たるものがこの写真。とても気に入りました。
ベネッセ(旧、福武書店)の会長CEOである福武総一郎氏の寄付により
建てられた『福武ホール』。設計は安藤忠雄氏。夏と冬の陽光の入射角の
差を考えたであろう長い庇は、100メートルの『考える壁』(上の写真の右
側の壁)と相まって、広く快適な空間を生み出していました。
晩にはクラスの数名で食事会。会場へ向かう時に降りた地下鉄の白金台
の駅での一枚。前を行く老婦人の素敵な着物姿。隠し撮りと勘違いされな
いよう歩きながら慌てて撮影したために手振れでわかり難いのですが、
総絞りの見事な着物に、粋な柄の帯。とてもカッコ良かったです。
アペタイザー・プレートの一番左をご覧下さい。なんと僅か直径2センチ弱の
チーズ・バーガー!本当にバン、チーズ、パテ、レタスで出来ており、食べる
と確かにチーズ・バーガーの味がしました。あとは美味しい食事と、互いの近
況や学生当時の思い出話に花が咲き、例によって写真を撮るのをすっかり
忘れて夜が更けてしまいました。
帰りには我家の定番、千疋屋のホール・マンゴー・プリンに加えて、大学
近くの和菓子屋『三原堂』の上生菓子。
学生の頃は、下宿屋のおばあちゃんとお茶飲み話をするために、よく二つ
だけ買って帰ったものでした。おばあちゃんが湯飲みを両手で包み込み
ながら毎回してくれた東京大空襲のお話を懐かしく思い出しました。
この日は求肥と道明寺を老父母と一緒に戴きました。