2016.08.31
サザエさんと、じゃーん、けーん、ぽん!
あれもこれも担当の千葉です。
日経新聞の最終面・文化欄は愉快な記事が多く、目が離せません。そんな中から最近の
面白い記事を2件ご紹介しましょう。ああ、そんな記事あったあったと思い出される方も
多いのではないでしょうか。
まず一つ目は、『「サザエさん」今日はグー』。会社員の高木啓之氏の記事です。『♪お魚
くわえたドラ猫~、追っかけて~。』ご存知サザエさんはフジテレビ日曜18:30からの
長寿番組です。1969年スタートと言うから、じきに50年になろうという怪物番組ですね。
1991年秋に、番組のラストが変わりました。掛け声とともに、グー・チョキ・パーのパネル
から1枚を選び出し、『うふふふふ』と笑う画面です。勝ちたい、と思った著者は、すかさず
掲示板に星取表を掲げ、サザエさんの手のパターンを割り出そうとします。サザエさんの
手を決めるのは人間なので、ランダムに見えて実はクセがあることが判りました。10年
ほどのうちに、初めは10人くらいいた掲示板仲間はたった一人となり、それが却って使命感
となり、意地となって、精度がグングン上がって、勝率が7~8割になったと言います。
数年に一回、サザエさんの手を決める担当者『編集』が変わると突然勝率が下がり、1年を
掛けて新たなパターンを割り出し、また勝率を高める、ということを繰り返して来ました。
ところが、今年1月からは、担当者が変わらないのに勝率が下がってしまったそうです。
著者の存在が知れて、担当者が裏をかいているのかも知れないと考えています。
『サザエさんじゃんけん研究所』を設立して25年、統計・戦績をまとめた『サザエさん
じゃんけん白書』を年2回発行している著者は、『サザエさんは永遠のライバルだ』と
更に闘志を掻き立てています。
ほんとうにこの最終面は面白いですね。
さてもう一つは直木賞作家、乃南アサ氏の記事、『網の中』。
マンションの大規模修繕工事では、建物の周りに足場を巡らし、ネット(網)ですっぽり
覆ってしまいます。外から眺めていて多少興味を持っていたところに、いよいよ自分の
暮らすマンションが大規模修繕ですっぽり網の中に。
面白おかしく眺めていたのとは大違いで、工事中は窓を殆ど開けられない。網戸も外さ
ねばならないので、ペットを飼っていると、工事がない日でも閉め切りとなってしまう。
室外機のあるベランダも工事範囲なら、エアコンも使えない。勿論ベランダのものは全て
移動・処分せねばならない。外から室内が見えないようにカーテンを下ろしたままとなれば、
陽は射さない、風は通らない、外など見えない、終日薄暗い。おまけにトンカン工事の騒音
に見舞われる。
1年で最もエアコンを使わない時期を選んだら、1年で最も爽やかな時をすっぽり網の中で
過ごすことになってしまった。世の中の人は何と忍耐力が高いのだろう、と締め括っています。
当社も大規模修繕工事を沢山施工させて戴いております。工事の箇所・内容(音が出る、
振動が出る、誇りが出るなど)を日にち・時間別に事前にお知らせする。工事もフロア別に
順を追って施工する。共用部分のみでなく、専有部分のリフォームのご要望も同時に伺って
一度にわずらわしい工事を済ませてしまうなど工夫をして、乃南氏のような住まう方々気持
ちを胸に刻み、ご迷惑を最小限にするよう心掛けています。
どうか『網の中』にもご理解ご協力をお願い致します。