2014.09.18
山の高さの些末な知識~『海馬の夏休み』或いは富士山の背比べ
あれもこれも担当の千葉です。

 

少し前の日経新聞の『ニュースな科学』欄の『でーたクリップ』に世界の高山トップ5が

載っていました。富士山の3,776メートルは地元民として片時も忘れないのですが、

エベレストの高さ8,848メートルは覚えておらず、息子にまた『海馬の夏休み~?』

と揶揄されてしまいそうです(内緒にしておきました)。



トップはご存じ、ヒマラヤ山脈にあるエベレスト。2位がカラコルム山脈にあるK2。

カラコルム山脈も広義ではヒマラヤ山脈なので、世界に12座ある8,000メートル

級の山は全てアジアのヒマラヤ山脈にあるということになります。7,000メートル

級の山々もその多くがここに集中し、6,000メートル級になってアジア以外で

ようやく南米のアンデス山脈のアコンカグア山(6,960メートル)、北米のアラスカ

山脈のマッキンリー山(6,190メートル)が登場します。

 

他に各大陸の最高峰は、モンブラン(ヨーロッパ、アルプス山脈、4,807メートル)、

キリマンジャロ山(アフリカ、5,895メートル)、ジャヤ峰(ニューギニア島、5,030

メートル)、ビンソンマッシーフ(南極、5,140メートル)となります。

 

この記事には、インド大陸のプレートがユーラシア大陸のプレートの下に潜り込んで

いて、沈み込む部分が高温になり、溶けた岩石が少しずつ上昇してユーラシア大陸の

地殻を押し上げていること、沈み込むスピードが速いため、ヒマラヤは今も毎年1センチ

近いペースで上昇していると書かれていました(ウィキによると同時に北東の方向へ

移動しているともありました)。

 

ウィキペディアの記述によると、山の高さについてはいろいろな測量結果があり、

エベレストの高さにも諸説があることが書いてあります。現在一般的に使われている

8,848メートルは、1955年にインドが測量したもので、頂上の岩石部分に氷雪も

加えた値です。1999年のアメリカの遠征隊の測量結果は8,850m(岩石)+1m

(氷雪)。2005年の中国隊のGPS測量値は8,844m(岩石)+3.5m(氷雪)だと

いうことです。

 

このように高さ自体が変化している上に、測量の技術の進歩に伴い、いつかは山の

高さの記述も変わることになるのかも知れませんね。

 

 

因みに日本の最高峰は富士山(静岡・山梨)で3,776メートル。2番目は白根山・北岳

(静岡・山梨)の3,192メートル。更には奥穂高岳、槍ヶ岳と続き、帝国書院のアトラス

地図帳に拠れば12座が3,000mを越えています。



昔むかし、富士山が背比べをしたそうな。隠れて背伸びをした相手に負けた富士山が

ひと言。『奴が高けぇ』。という訳で、昔むかしには日本一のお山は『八ヶ岳』だった時期

があったそうな。

 

お後が宜しいようで。。。