2014.11.09
『超絶技巧!明治工芸の粋』展~三島市・佐野美術館
あれもこれも担当の千葉です。

 

今日は、先日見て来た展覧会の紹介です。

 

その名も『超絶技巧!明治工芸の粋』展。場所は三島市は中田町の佐野美術館。

http://www.sanobi.or.jp/

12月23日(火・祝)までの展示なので、是非一度お足をお運び下さい。

 



明治期の工芸の多くは輸出用であったため、これまで日本国内でその全貌を

目にする機会は極めて稀であったそうです。今回の展示は、京都の村田製作所

の創業者のご子息である村田理如(まさゆき)氏の収集による清水三年坂美術館

の所蔵品から選りすぐりの160点を展示したものです。

 

その幾つかをオフィシャル・ブックから抜粋して見ました。

 



並河靖之作の七宝。



こちらは同じ七宝でも無線七宝といって、文様の輪郭線となる金属線を完成前に

抜き取る技法。濤川(なみかわ)惣助作。



刀匠の駒井家作の金工の名品。



白山松哉(しらやましょうさい)作の漆工。



薩摩焼のティー・セット。



こちらも薩摩焼の茶碗。



からだの各部分を自在に動かせることから『自在』とよばれる作品。



こうした明治期の工芸の担い手は、主に武士の甲冑や刀装具を作る職人で

あったり、印籠や根付を作る職人たちであったため、江戸時代が終わり、明治も

進むにつれて担い手が激減して行き、今では殆どいなくなってしまった分野が

多いそうで、時代の流れとは言いながら寂しさも感じてしまいました。

 

この先はほとんど全ての技能者が3Dプリンターと産業ロボットに取って代わられ

てしまう時代が来るのかも知れませんね。