2014.04.14
春の宵の披露宴と鏑木清方展
あれもこれも担当の千葉です。

 

夜でもコートが要らない陽気となり、過ごし易い春の日々を享受しています。

週末の宵に、当社のお客様でもあり、親子で懇意にして戴いている娘さんの

結婚披露宴にお呼ばれして来ました。



『いい夫婦(1122)』ナンバーのオースチン・ロンドン・タクシーで、桜の花の舞う

三嶋大社での挙式を終えた新婚のお二人をお迎えするのも、みしまプラザホテル

さんの玄関の素晴らしい八重桜。末永く大切なこの日の桜を思い出すことに

なりますね。



会場のロビーでは、新婦の友人であり修善寺在住の切り絵作家、水口千令さんの

手になる切り絵が参加者をお出迎え。



披露宴は新郎新婦のお人柄を映して、暖かく楽しく、思い出深い春の宵となりました。

 

帰りに新婦から手渡されたお土産が『さくら最中』!



私の友人である三島の甲石製餡所さんが作り、新婦の経営するお店『シカ小屋』でも

販売されているもので、私の大のお気に入り。桜の香りが練りこまれた三島桜の

花びらを形どった最中(もなか)の皮に、自分で美味しい餡を詰めて戴くもの。

以前拙ブログでもご紹介しました。

『桜の季節は過ぎても・・・さくらもなか』 http://www.szki.co.jp/blog/archives/152

今回は餡も箱根西麓の三島甘藷の黄色い餡。いかにも春らしいお土産でした。

 

同じ週末、隆泉園の桜も盛りを越えようとする頃、佐野美術館で開催中の

『追憶の美人  日本画家 鏑木清方』展を見て来ました。鎌倉の小町通りを

少し脇に入ったところにある鏑木清方記念館が所有する作品を中心に、

全国から80点ほどの作品が一堂に会し、明治・大正・昭和と、その偉大な

生涯にわたる業績を目の当たりにすることができます。



鏑木清方といえば、上村松園と並び、美人画の双璧ともいわれる画家ですが、

江戸末期の小説家を父に持ち、自ら文学の道を歩むか絵画の道を歩むか悩んだ

経緯もあって、小説や歌舞伎、浄瑠璃への造詣が深く、清方の画業は挿絵から

スタートします。



展示の説明文書で興味深いものがありました。初期の頃、南総里見八犬伝

の作者である曲亭馬琴を描いた絵画が展覧会に落選した時、友人が清方に

したアドバイスが、『語るに多きに失する』。即ち描き込み過ぎだとの言です。



確かにこれ以降、清方の絵は簡素で清楚、気品に満ちたものとなっている

感じがします。



鏑木清方展、5月11日(日)までの開催です。春の陽光を楽しみながらご覧に足を

運ばれてはいかがでしょうか。