2022.03.29

三嶋大社の桜

千葉@壮から老への旅の途中、です。

 

コートを脱いでも汗ばむ初夏のような気候からコートなしでは肌寒く感じる日へとジェットコースターのような陽気です。皆様どうぞご自愛下さい。

 

今年の冬は2月に寒い日が長く続き、河津桜のような早咲きの桜を始め初春の花々の開花が遅れましたが、その後暖かな日が多くなり、桜を始め仲春を飾る花々はほぼ例年通りか少し早めの開花をしています。静岡県の染井吉野は3月21日、例年よりも3日早い開花宣言でした。

一昨日、27日の日曜日の三嶋大社の桜の状況をお届けしましょう。既に見頃に入り、今週後半から週末には満開の状況になりそうです。

 





社務所前の三島桜です。高い枝にはまだ蕾が目立ちますが、全体では7~8分咲きでしょうか。





低い枝の三島桜(オオシマザクラとエドヒガンの交配種)は、少し大きめの花びらがとても見栄え良く、多くの人々が『接写』していました。





参道を挟んで社務所側のソメイヨシノもはぼ同じくらいの咲き振りで、桜のトンネルは見応えがあります。

 





トンネルといえば神池を渡る参道沿いの早咲きの枝垂れ桜。ほぼ満開でしたが、老年期に入り樹勢が衰えて来たためか、花の数が随分と減ってしまったように感じます。

 





神池越しに見る構図は、空間の広がりを感じさせてくれるお気に入りの撮影スポットです。





 

最後に二題。境内で見掛けたみしまプラザホテルさんのオースティン。花婿花嫁さんを乗せて来ました。桜の盛りの中での結婚式、きっといつまでも想い出に残りますね。どうぞ末永くお幸せに。幸せのお裾分けにと持ち帰った小さな春の色。





 
2022.03.25

牧水歌碑展~徒然読書録・俵万智著『牧水の恋』

千葉@壮から老への旅の途中、です。

 

読書は好きで、常時本を持ち歩く癖が付いてしまいましたが、読み方は極めて大雑把、何かしら記憶のどこか、心の片隅にでも蓄積されていれば良いという思いで雑然と読み流しています。暫くするとその内容どころか読んだことさえ忘れてしまうことも。その意味で、読者の皆様には退屈でご迷惑かとも恐縮しつつ、ブログに読書録なるものを記してみるのは自分にとって有益かもしれないと思い、始めてみました。皆様のご寛恕を請うところです。

 

徒然なるままに読み散らす本の中から今回取り上げるのは、俵万智著『牧水の恋』(文芸春秋刊)です。

 



本書は、牧水の晩年の弟子、大悟法利雄氏の著書『若山牧水新研究』に基づき、同じ歌人の俵万智が生身の青年牧水の歌を考察したものです。特に最初の恋人である園田小枝子(惚れてしまって後に既婚者だとわかる)との出会いから、煩悶、恋の成就、嫉妬、そして別れの過程で産み落とされた名歌の数々が、これまでの文学的な解説とは全く異なる、生臭い青年牧水の視点から考察が加えられてゆきます。リズム感に優れ哀愁漂う歌が私もとても好きな歌人です。しかし旅と酒の歌人としての、質実、硬派にして孤独で繊細なそれまでの牧水像がガラガラと音を立てて崩れかねないほどのスリリングな評伝文学です。

余りにも赤裸々で卑近な評伝ゆえに、焦げ臭い部分は避けながら、興味深かった部分を書き出してみます。

 

『出会ったころの歌には「寂し」という語が多く使われていた。が、互いの距離が近くなってからは「悲し」が目立つようになる。

・悲しみのあふるるままに秋のそら日のいろに似る笛吹きいでむ

・白鳥は哀しからずや海の青そらのあをにも染まずただよふ

・なみだもつ瞳つぶらに見はりつつ君悲しきをなほかたるかな

語られる悲しみが何なのか、読者にはわからない。ただ自明のこととして、牧水は悲しみの語を連発する。つまり、よく言えば抽象度が高く、悪く言えば独りよがりということだ。しかし、独りよがりであっても、徹底した人生の何かが貼りついている場合、こういう歌を大量に作るなかで、ふいに天啓のように純度の高い歌が生まれることが、まれにある。二首目の白鳥の歌は、まさにそのようにして生まれた名歌ではないだろうか。』

つまり独りよがりでもそれを極めてしまえば、下手な鉄砲も数打ちゃ当たる、ということでしょうか。因みに、白鳥は、『初出の雑誌では「はくてふ」というルビがついているが、歌集(『別離』)のルビは「しらとり」。こちらのほうが、断然いい。・・・S音とR音の響きが・・・響き合い、しみじみとした切なさが伝わってくる。』とあります。

 

長く煩悶に明け暮れた恋が遂に成就した時期に詠まれた歌を上げてみましょう。

・山ねむる山のふもとに海ねむるかなしき恋の落人の国

牧水の得意とするリフレインを用いた、とてもリズム感の良い歌です。

・君を得ぬいよいよ海の涯なきに白帆を上げぬ何のなみだぞ

・こよひまた死ぬべきわれかぬれ髪のかげなる眸(まみ)の満干る海に

著者の俵万智さんの解説は、その歌風さながらにユニークでぶっ飛んでいて楽しいです。

『私が一番艶っぽいと思った一首だ。フランス語ではオーガズムを「小さな死」と表す。・・・濡れた髪の下の美しい瞳。その彼女の瞳のなかに、愛してやまない海を、牧水は見ている。瞳の海が干満を繰り返し、いつしかその海に溺れてゆくような、溺れて溺れて溺死するようなイメージである。』

・山を見よ山に日は照る海を見よ海に日は照るいざ唇(くち)を君

『これは名歌なんだろうか?いざ!とか言って力で押し切った感はあるけど、あまりにもミもフタもないというか、、、。それに句切れも多過ぎなのでは?一般的には、句切れが二カ所以上ある歌というのは、散漫な印象を与え、調べが途切れてしまうので「できれば一カ所までにしましょう」と短歌の入門書などには書かれている。ところがこの歌は、句切れ放題もいいところ、五七五七七すべて句切れ、さらに結句は「いざ・唇を・君」と細かく切れる。完全にアウトな感じだ。・・・オール句切れという技は、禁じ手と言えば禁じ手なのだが、このことが、とてつもなく大きな時間と空間を一首に呼び込んでいる。そこが成功の秘密のように思われた。・・・重層的な対句のおかげでまとまりが生まれているので、リズムが途切れるどころかリズミカルにさえ感じられるのもすごい。』

 

ところが恋の成就、絶頂からひと月後にはトーンの暗い歌が読者をたじろがせます。

・胸せまるあな胸せまる君いかにともに死なずや何驚く

・疑ひの蛇むらがるに火のちぎれ落とすか花のそのほほゑまひ

・君かりにその黒髪に火の油そそぎてもなほわれを棄てずや

・髪を焼けその眸(まみ)つぶせ斯くてこの胸に泣き来よさらば許さむ

・いざ行かむ行きてまだ見ぬ山を見むこの寂しさに君は耐ふるや

 

3年越しの恋が成就して1年で離別。

・なほ耐ふるわれの身体をつらにくみ骨もとけよと酒をむさぼる

・海底に眼のなき魚の棲むといふ眼のなき魚の恋しかりけり

『シンプルな構造と、リフレインの生み出すリズム感が心地よく、牧水らしい愛唱性に富む一首である。・・・軽やかな思いつきで、ふっとできたような歌、それがとても多くの読者を惹きつけることがある。だが、その「ふっと」に行きつくまでには、かなりのジタバタやぐちゃぐちゃがああり、一瞬の上澄みが歌になった時、思いがけずいい作品が生まれることがある。・・・歌ができる前の年から、なんとなく海の底で、手も足もなく目もみえない自分が、寂しく横たわっているようなイメージを、牧水は自身に持っていた・・・「かなしかりけり」でも「さびしかりけり」でもなく「恋しかりけり」。そこには強い共感と主観的な思い入れがある。・・・着地にいたるまでにくぐり抜けてきた時間の重みと深さは、必ず一首の奥行きに影響を与える。「眼のなき魚」の歌が持つ、孤独な自画像のような哀愁。それは牧水の膨大な苦悩の時間から滲み出たものだったはずだ。』

 

失意の牧水は魂の救済を酒と旅という現実逃避に求めます。

・かたはらに秋ぐさの花かたるらく亡びしものはなつかしきかな

『「亡びしもの」は、読む人によって、さまざまに受け取ることができる。国や時代といった大きなものから、気がつけば失われていた日常まで。過去を愛惜するすべての人の心に寄り添うことができるのが、一首の魅力である。が、詠んだ牧水自身にとっての「亡びしもの」は、小枝子との恋愛以外には考えられない。・・・この歌は知られた一首となり、小諸の懐古園の中に歌碑がある。』

・白玉の歯にしみとほる秋の夜の酒はしづかに飲むべかりけれ

『酒の歌人牧水の代表作だ。結句は、後に「べかりけり」と改作された。・・・しみじみと、じっくりと、心ゆくまで酒を味わう牧水。こんなふうに静かに楽しんでこその酒だ、という思いがあふれている。そうでない飲み方をしてきたからこそ、の感慨もあるだろう。体をわざと傷めつけるような乱酔の日々。旅に出る前の東京でのことが、対比的に頭の中にはあったはずだ。・・・ただ単純に、酒好きの酒飲みが秋の夜長にちびちびやっただけでは、名歌は生まれない。この一杯にたどりつくまでの葛藤と苦しみが、目に見えないところで歌を下支えしているのである。』

・をりをりの夜のわが身にしのび入りさびしきことを見する夢かな

・若き日をささげ尽くして嘆きしはこのありなしの恋なりしかな

『何という苦い総括だろう。青春を捧げ尽くしたとまで言い切る牧水。しかしその対象は、結局実体があったのかさえ覚束ない恋愛だった。』

・わだつみの底にあを石ゆるるよりさびしからずやわれの寝覚めは

 

牧水は、仕事の上では順調に同人誌の主宰や歌集の発行を続け、その後同じく歌人の喜志子夫人と結婚し、ご存じの通り大正9年に一家をあげて沼津に移住して来ました。始めは香貫(現在の市民文化センター付近)に住み、後に千本松原に居を新築し昭和3年に没するまで松原を愛し、今も千本の乗運寺に眠っています。千本浜には若山牧水記念館があり、その功績と生涯をよく伝えています。

 



牧水の歌碑は全国に336基あり、そのうち28基が静岡県にあります。ただいま沼津市若山牧水記念館で静岡県内にある『牧水記念碑展』が開催中です。週末の3月27日までと残り僅かですが、お時間がございましたらぜひお足をお運び下さい。

 



 

牧水の最初の歌碑は千本浜公園にあり、他にも乗運寺の墓所、香貫山の香陵台、三嶋大社などにもあります。最後に、最初の歌碑となった歌と、俵万智さんの解説を記して終わります。小枝子と出会って間もない頃に、恋焦がれて中国地方を歩いて回った時の歌で、牧水の代表作でもあります。

・幾山河越え去り行かば寂しさの果てなむ国ぞ今日も旅ゆく

『牧水の代表作として名高く、多くの人に愛誦されている。歌の生まれた背景を離れて、人生という旅の遥かさ、生きることそのものの寂しさを、訴えてくるからだ。読む者が、それぞれの人生を重ね、寂しさを思い、味わうとき、歌はその人のものとなる。個に徹してこそ普遍性は生まれるのだということを、見事なまでに体現した二首である。あまりに知られた歌なので、むしろ、このような恋の歌として詠まれたということのほうが、読者を驚かせるかもしれない。』

はい、とても驚きました。「白鳥は」の歌の解説にもあったように、個に徹してこそ普遍性は生まれ、ふいに天啓のようにように純度の高い歌がうまれ、歌の生まれた背景を離れて多くの人に愛誦されることがあるということがよく解った著作でした。

 

若山牧水 明治18年、宮崎県で誕生。40年、小枝子と交際始まる。41年、処女歌集『海の声』。43年、『独り歌へる』、合本『別離』。44年、小枝子との交際終わる。『路上』。45年、太田喜志子と結婚。大正9年、沼津(香貫)へ移住。昭和3年9月、永眠。千本の乗運寺の墓所には夫婦の二首の歌碑が並んでいる。

牧水  聞きゐつゝたのしくもあるか松風の今は夢ともうつつともきこゆ

喜志子 古里の赤石山のましろ雪わがゐる春のうみべより見ゆ

 

因みに、本書の中に、沼津の主治医として、稲玉真吾医師の名前がありました。私の友人のおじい様かなと勝手に思って嬉しくなりました。

 

 

 
2022.03.18

家づくり勉強会を開催します。

 

住まい担当の大木です。

 

毎回好評を頂いております

 

「後悔しないための賢い家づくり勉強会」の

 

次回開催予定日が決まりましたのでお知らせさせて致します。

 



 

日時:2022年4月16日(土)

  午前の部 10:00~12:30(開場 9:30)

  午後の部 14:00~16:30(開場 1:30)

 

 会場:鈴木工務店「すまいるプラザ」

  (三島市八反畑117-1)

 

ちょっと得する家づくりの工夫満載です。

 

是非ご予定下さい。

 

お申込みは

 

 kinoie@szki.co.jp

 

  または 0120-882964

 

 からお願いします。

 

 

 
2022.03.17

テレビ番組の取材を受けました

設計部の川口です。

 

3月15日にSBSテレビの取材を受けました。

平日の夕方に放送されている「ORANGE」という情報番組の取材で、金曜日の1コーナー「ものしリッス」の中で疑問に答えるという内容です。



3月18日(金)18:15~19:00の間に放送予定ですので、ぜひご覧ください。

 
2022.03.16

春を飛び越えたような陽気

千葉@壮から老への旅の途中、です。

 

 

このところの陽気は、長く待ち望んだ春を一気に越えて、まるで初夏が訪れたような暖かさです。

1月から2月にかけて寒い日が長く続いた今年は、梅などの開花が遅れたり、例年ならば2月末には散ってしまう早咲きの河津桜も3月に入ってから見頃になるなど、春の花が遅れている感がありましたが、ここ数日の陽気で慌ただしいように庭も華やかになって来ました。

 



数日前、春告げ鳥と呼ばれる鶯がわが家の庭に降りて来たのに合わせるように、白木蓮が開花し、この陽気であっと言う間に満開となりました。

 



それを追い掛けるように花杏なども咲き出しました。

 



ハナニラ(花韮)に、

 



リュウキンカ(立金花)、

 



そしてユキヤナギ(雪柳)。

 



食卓で活躍するローズマリーも開花です。

 



木瓜(ボケ)や

 



石楠花(シャクナゲ)、

 



牡丹(ボタン)も蕾を膨らませ、これから色とりどりの花を咲かせてくれるのが楽しみです。因みに昨年の今頃は木瓜も雪柳も連翹(レンギョウ)も皆んな満開でしたので、やはり今年は少し遅めのようです。

 



最後にわが家の今年の新入りたちを紹介しましょう。まずはお隣様に戴いた可愛い花。カタバミかと思ったら葉が異なり種も違う、袋撫子(フクロナデシコ)というそうです。

 



そして楽寿園で催された鉢花展で買い求めて来た二種。バーベナ(ラナイ・キャンディケーン)と、

 



ルピナス。ルピナスはマメ科で花が藤に似ているため、のぼり藤とも呼ばれるそうです。

 

 

三寒四温と呼ばれるように、このまま一直線に春の盛りとなる訳ではないのでしょうが、争いごとが早く収まり、平穏な日々が続きますように。

 
2022.03.11

茎の無い?チューリップ

リフォームの三須です。

 

家で咲いたチューリップですが、茎が無く、

いきなり花が咲きました。

同時に植えたほとんどが、茎が無いです。

気候によるものかもしれませんが、

変わった咲き方をしたので投稿しました。



 



 



 



 
2022.02.27

北横岳 白銀の世界へ

 

花崎です

 

 

冬の北横岳で

 

八ヶ岳ブルーの青空と樹氷の世界を体験してきました。

 




















 

天候にも恵まれて、最高の景色を満喫しました。

 

また一つ素敵な思い出ができました。
2022.02.13

三島市東本町の現場

 

住宅担当の花崎です。

 

三島市東本町の現場の足場が解体されました。



シンプルな切妻屋根のファサード

 



木製の外壁が、素敵なアクセントになっています。

 



裏から見た外観です。

 

こちらの建物は3月下旬に完成し、見学会を開催させていただきます。

 
2022.02.12

今日のニュース

法人営業部の横山です。

今日は注目の第71期ALSOK杯王将戦七番勝負第4局の二日目で藤井聡太竜王が勝利、王将位を獲得しタイトル

5冠を達成しました。19歳6か月での5冠は最年少記録です。

インタビューの受け答えといい、素晴らしいの一言です。

活躍に勇気をもらえますね。

 

北京オリンピックが開催中ですが、今日はカーリング女子日本代表「ロコ・ソラーレ」のデンマーク戦の勝利に

感動しました。最終第10エンドに逆転の勝利でした。

スキップの藤澤選手はこういう状況を想定して練習していたとインタビューで答えていました。

練習の大切さを改めて感じましたが、本番でそれが出せる力がすごいと思いました。

また、このチームの笑顔と明るさには癒されます。ピンチでも笑顔で声を掛け合って乗り越えていく姿勢に

ついつい見入ってしまいます。

これからの試合も楽しみです。

 

今日気になった二つのニュースでした。

 

 

 

 

 
2022.02.08

ほっとほっとキャンペーンのお知らせ

山本です。

 

まだまだ、寒い日が続いていますね。

また、昨今のコロナ渦で思うように外出もできず、ご自宅で過ごす時間が多くなっている事かと思います。

 

私ども鈴木工務店では、

お家時間を楽しんだり、コロナ感染が落ち着いたら楽しんでいただける様、

対象のリフォーム工事実施で、お好きな商品と交換できるポイントをプレゼントする
『ほっとほっとキャンペーン』
が開催中です。

 

家も体も暖かく、さらに省エネ効果により、お財布も暖かくなりますよ。

 

また、対象工事のほとんどが、

新しい補助金事業である、『こどもみらい住宅支援事業』に対応しているため、さらにお得です。

 



 

対象工事・付与ポイント・交換商品ならびに、

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