2019.06.25
静岡市美術館~浮世絵展
あれもこれも担当の千葉です。
過日、静岡に出るついでに、静岡市美術館で開催中の浮世絵展に寄って来ました。
今回の展示は、米国のメアリー・エインズワース女史のコレクションから。
浮世絵のコレクターとしては先駆けとなる彼女のコレクションが大規模に
日本で公開されるのは初めてのようで、『初めての里帰り』とのコピーが
付けられていました。女史は初期の浮世絵の収集家として特に著名だそう
で、墨一色で摺った『墨摺絵(すみずりえ)』から、塗り絵のように筆で
彩色をした『丹絵(たんえ)』『紅絵(べにえ)』『漆絵(うるしえ)』、
やがて2,3色の版木を使った『紅摺絵(べにずりえ)』に至る、いわゆる
初期浮世絵の展示が判り易く、また充実していました。
また、人気の絵柄は摺る枚数も多く、最初の絵柄と比べ、途中の版木を省略
してしまった版や図柄自体を変えてしまった作品なども並べられていて、と
ても楽しめました。
花火の開いた図、散った図は判り易いですがが、
安藤(歌川)広重の東海道五十三次の『日本橋』の後摺りは少し判り難い
ですね。(変わり図は人が一杯ですぐ判りました。)
まだひと月ほど展示が続くようですので、ご興味のある方は是非。