2017.08.25
ジャコメッ『ティ―』?
あれもこれも担当の千葉です。



先日、国立新美術館で開催中の『ジャコメッティ展』を覗いて来ました。



ご存知、針金のように細く引き伸ばされた人物像で有名なスイス生まれの

ジャコメッティは、サルトルにも絶賛された実存主義の旗手たる彫刻家と

言われていますが、そこに到達するまでに長い苦悶の道のりがあったこと

に驚きました。



ブラックやピカソが時代の寵児として喝采を浴びるパリで、ジャコメッティ

もキュビズムやシュールレアリズムの大波の中に身を投じますが納得の行く

ものに辿り着けず、モデルを使ったレアリズムに道を見い出そうとしたり、

モデルを使わず記憶だけに頼ったシュールレアリズムに振れたり、やがて再

びモデルを使った制作に戻る頃には、とうとうほんの数センチほどの彫像し

か制作できなくなってしまっていた、という時期もあったということです。



(向こう側に鑑賞している人が見えるので、その作品の小ささが判ります)



会場出口のショップでユーモアたっぷりの商品を発見しました。その名も

『ジャコメッ〈ティ―〉』。静岡県の安倍川上流域で採れた茶葉から作った

和紅茶だそうです。〈お茶〉目なネーミングですね。



ジャコメッティ展、9月4日(月)まで、あと10日ほど開催されています。