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2015.10.23
シリーズ・徒然読書録~泉三郎著『岩倉使節団という冒険』
あれもこれも担当の千葉です。
さてさて、仕事の秋、芸術の秋、台風の秋に続いて、読書の秋です。
読書は好きで、常時本を持ち歩く癖が付いてしまいましたが、読み方は極めて大雑把、
何かしらからだのどこかに蓄積されていれば良いという思いで、雑然と読み流します。
その意味で、読者の皆様には退屈でご迷惑とも恐縮しつつ、ブログに読書録なる
ものを記してみるのは自分にとって有益かも知れないと思い、始めて見ました。皆様
のご寛恕を請うところです。
徒然なるままに読み散らす本の中から気に入った本、今回は泉三郎著『岩倉使節団
という冒険』(文春新書)です。
明治4年、廃藩置県という大変革を強行してからわずか4か月後、岩倉具視、大久保
利通、木戸孝允、伊藤博文ら使節46名、随員18名、留学生43名という錚々たる
メンバーが、米国、欧州、中東、アジアを1年7か月掛けて外遊しました。まだ生まれて
間もなく、内外に問題山積する維新政府の中枢の人材ががこれほどの規模で、これ
ほどの長い期間なぜ日本を留守にしたのか。どんな体験をし、一体その後の近代日本
に何をもたらしたのか。否応なく興味をそそる大事件で、岩倉使節団については、これ
までにも先輩経営者の方に薦めて戴いた本を読んだりして来ましたが、新書版の本書は
簡潔にまとまっておりお勧めです。
著者の泉氏は紹介文に拠れば石原慎太郎氏に近い人物のようで、そういった政治的
見解或いは信条の下に書かれた著作であるのでしょうが、氏の主張はエピローグの
3ページにしかされておらず、大半を書記官として随行した久米邦武氏の公式紀行文
の紹介に費やし、岩倉使節団の歴史的意義を評ずる客観的な書となっています。特に
西郷隆盛をはじめとする征韓派との闘争、土佐・肥後の急進派との闘争など、使節団の
視察中と帰朝後の政権の攻防の記述は迫力があり優れており、明治初期の歴史解説
書としても楽しめます。
本編の最後とエピローグからの引用を幾つかして終わりにします。
『つまるところ、岩倉使節団の旅は、一九世紀後半の帝国主義時代、侵略が当たり前
のような時代にあって、日本がいかに独立を確保し、列強に対等に伍していくかの
課題に、真っ向から挑んだ大いなる旅であったといいうるだろう。そして近代文明の
コアをなす科学技術文明と、その応用である商工業を目の当たりにし、その「洋才」
グロバリゼイションの潮流を明確に認識すると同時に、「和魂」ともいうべき日本の
アイデンティティ、とくにモラルや礼節をいかにして保守するかを模索する旅でもあった。
その故にこそ、岩倉使節団の旅は、若々しい明治維新政府の暴挙的大壮挙であり、
まさに日本近代化の源流をなすグランドツアーであったといえるのではなかろうか。』
『ペリー来航以来百五十年間の日本の近代化のプロセスを概観してみると、西洋文明
の衝撃がいかに大きかったかをあらためて痛感せざるをえない。それは明治においては
米欧グローバリゼイションへの対応であり、太平洋戦争後においてはとりわけ米国的
価値観への対応だった。ただ、明治期と戦後期があきらかに違うのは、明治期の日本人
は「和魂洋才」をスローガンに日本の独自性を確保し主体性を貫こうとしたことである。
それに対し戦後期の日本人は、アメリカ的豊かさと自由さを信奉する余り、国の独立や
アイデンティティのことはないがしろにしてしまったといえよう。』
『今、日本人に不足しているのは、世界的視野と歴史的認識の中で、過大でも過小でも
ない等身大の日本の真の姿を見直すことであり、自らへの信頼と歴史への誇りを取り
戻すことではないのか。その意味で岩倉使節団の物語は、必ずやわれわれに知恵と
元気を与えてくれるものと信じるのである。』
2015.10.21
鳥羽殿へ五六騎急ぐ野分かな~台風の秋
あれもこれも担当の千葉です。
今週末土曜日は二十四節気の霜降。日曜日は十三夜さん。暦では秋もとうにピークを
過ぎていよいよ立冬に向けて冬の気配が入り込み始める頃ですが、実感とするといよ
いよこれから秋本番、秋のピークを迎える、といった感じでしょうか。
我が家の渋柿も、このまま収穫されず木で過熟し、鳥たちに啄ばまれるようになるのを
待っていますが、落ちずに熟せるか、気になるのは台風情報です。
どうやら台風25号は本州への影響はなさそうな進路予想ですが、920hpという
強烈な勢力でフィリピンに上陸し、甚大な被害を生じさせた台風24号は沖縄方面
へ針路を採りそうな予報です。勢力が大分弱まって来たのが幸いで、大きな被害が
出ないことを祈ります。
先日NHKの朝のニュース番組内で、面白いデータ解説がありました。月ごとの
台風の発生個数と日本への接近個数の平年値です。
立春から数えて二百十日の頃(9月頭)に吹く強風を野分・台風と呼ぶように、
立秋(8月上旬)を過ぎている野分・台風は元来が秋の季語で、月で言えば
9月の季語とされています。しかしやはり台風と言うと夏のイメージで、10月も
下旬になって二つも台風がやって来るというのは珍しいような気がしましたが、
統計によれば、秋にも台風が多く、平均では10月にも3~4個発生し、そのうち
1~2個が日本に接近しているのだそうです。9月は発生・接近ともに最多の
8月に迫るほど多い月で、なるほど台風が秋の季語であることが頷けます。
鳥羽殿へ五六騎急ぐ野分かな (蕪村)
保元の乱とすると7月なのだそうですが、、、。お後が宜しいようで。
2015.10.12
宮西達也ワンダーランド展と春画展~芸術の秋
あれもこれも担当の千葉です。
食欲の秋、読書の秋と色々ですが、先回の『仕事の秋』に続いて今回は芸術の秋
です。
先日、三島が誇る佐野美術館でとても風変わりな展覧会がスタートしました。『宮西達也
ワンダーランド展』。横浜高島屋に始まり、全国4か所を巡って来た後の、ご当地三島での
展覧会。晴れの凱旋です。11月23日まで開催しています。
開会前日に宮西さんをお招きしてのレセプションがあって出席して来ました。
宮西さんは駿東郡清水町に生まれ、現在は三島市に在住の絵本作家。日大三島高を経て
日大芸術学部を卒業、一旦はデザイン会社に就職するも、26歳で退社、絵本製作を開始
します。親しみやすくシンプルで力強い作風は印象強く、皆どこかで見たことがあるものばか
りですね。
会場には楽しくなる工夫も一杯。絵本のキャラクターとの記念撮影コーナーがあったり、
絵本からキャラクターが飛び出していたり、
レセプションには絵本の主人公のキャラクターの着ぐるみも駆け付けてくれていました。
また、東洋一の湧水量を誇る柿田川のある清水町のマスコット・キャラクター『ゆうすいくん』
は宮西さんの作品ですし、清水町を舞台にした絵本も書いています。
レセプションでのスピーチや館内での解説にも気さくで暖かいお人柄が滲み出ていましたが、
定期的に三島市の幼稚園を巡回して、直接『読み聞かせ』をされているそうで、子供達に
絵本や書籍を通して夢を持ち、豊かな心を育んでもらおうとの活動も、宮西さんの郷土愛の
一端だろうと感心しました。
さてもう一つは東京目白台は永青文庫で開催中の『春画展』。こちらは12月23日までの
開催です。
テレビでもニュースになっていましたが、大英博物館で開催され、世界的に評価の高い
日本の春画だけを集めた企画です。日本ではなかなか受け入れてくれる美術館や施設
が見つからず、ついに細川元総理が細川家の施設、永青文庫での開催を受け入れた
ことでこの度実現したものです。
春画というともちろん浮世絵が有名で、欧米では巨大な男性器のことを『utamaro』と
呼ぶこともあるくらいですが、 室町時代の狩野派にも春画があり、時の貴顕の方々に
送られていたとのこと。特筆すべきは、葛飾北斎にしろ喜多川歌麿にしろ、当代一の
画家たちが、お金に困ってではなく極々普通に表の仕事と裏の仕事(春画)をこなして
いたということです。表と裏、建前と本音、時にはのびやかに、時には人目を憚るように
して、日本には古くから性に係わる文化が受け継がれて来ていたのかも知れません。
買い求めたポストカードは、2枚の喜多川歌麿(上)と2枚の葛飾北斎(下)。
当代一流の画家によるものなので、芸術性の高さは疑いようがありませんが、やはり
局所を即物的に描写したもの(全体の半数以上に上る量でしたが)は人前で凝視する
のが躊躇われました。また絵に添えられている文章は、思わず吹き出してしまうような
擬音混じりのポルノ小説もどきもの。こうした春画が現代のポルノ雑誌の役割をして
いたことの査証なのでしょう。会場には私のような男性お一人様の来場者は少なく、
カップルや女性の来場者が圧倒的に多かったのには少し驚きました。
会場となった永青文庫は、今でも細川家の管理する美術館。昭和初期の木造洋風建築。
目白椿山荘は出入りできますが、隣接する周囲には、和敬塾や蕉雨園など、細川家由来の
ものやそうでないものも含め、中を覗いてみたい施設が盛り沢山。
そういえば、目白駅から永青文庫まで案内してくれたタクシーの運転手さんが博識で、
作家の村上春樹氏がこの和敬塾に入寮していたことがあり、小説『ノルウェーの森』の
主人公の入っていた寮のモデルだと教えてくれました。
目白駅への帰り道、バス停までの間に素敵な建物を二つも発見!
丹下健三氏の設計になる東京カテドラル教会。そして、
野菜倶楽部oto no ha Café。富士市にあるオトワファームさんのお店を偶然にも
発見。時間がある時にゆっくり来てみたいと思いつつ、やって来るバスに乗り込み
ました。
2015.10.11
戸建感覚の賃貸住宅見学会最終日です。
営業部法人チームの室伏です。
おはようございます。
伊豆の国市古奈で開催中の賃貸住宅完成見学会本日最終日です。
賃貸住宅?建築したって入居が決まらないし、10年もすれば空室が増えちゃうし、昨今賃貸アパートの空室が目立って来ていますからそう思われるのも当然です。
しかし、そんな中戸建賃貸に住みたい人の需要は景気に係らず依然と多いことをみなさんご存じですか?
賃貸住宅への入居を希望される方々が本当に住みたいと思える賃貸住宅の提供をすることが賃貸住宅経営の秘訣でわないでしょうか?
是非ともご来場を
お待ちしております。
2015.10.07
秋の住まい探訪~仕事の秋
あれもこれも担当の千葉です。
秋については食欲の秋、読書の秋などいろいろありますが、まずは仕事の秋から。
今回は当社で開催中の住まいの見学会のご案内です。
当社では『秋の住まい探訪』と称して、先週末10月3日(土)より、11月15日(日)までほぼ
一か月半にわたり、毎日毎週、8か所の完成現場をお借りして、住宅の完成見学会を開催
致します。 http://www.szki.co.jp/event/archives/960
肌触りや健康に配慮した自然素材や無垢材満載のお宅、豊かさを醸し出す玄関土間や
思い出の建具を再生利用したお宅、インナーガレージや町家のような玄関スペースなど
狭小地でありながら空間デザインを工夫したお宅、定年退職後のお二人の住まいのため
にご夫婦それぞれがこだわりを実現したお宅など、バリエーション豊かにご案内致します。
お住まいの建築をお考えの方にはきっと何かしらヒントとなるものがあると思いますので、
どうぞお足をお運び下さい。
また、10月31日(土)には、住宅ローンセミナーを開催予定ですが、スタッフたちがご来場
の皆様に、天然の鮎の焼き立てをご用意したいと、何やら相談事を始めました。わが社の
太公望たちの手に負えることかどうか、ちょっと心配げに眺めています。
さて、今週末10日(土)~12日(月・祝)はというと、伊豆の国市で二つの完成見学会を予定
しています。
その一つが、上質な木の家の感性見学会。 http://www.szki.co.jp/event/archives/940
お施主様のこだわりと当社設計スタッフとのコラボレーションで素敵なお住まいが完成しま
した。
玄関土間はミニカフェ仕様で、玄関先でのちょっとした世間話など、昔ながらのコミュニティー
のありようを髣髴とさせる豊かな空間を演出しています。また、解体するお宅から活かし採
った思い出の建具も再生利用。親から子へ、子から孫へと世代を継いでゆく時間の豊かさも
演出しています。
旧宅の欄間の透かし彫りを、一つは欄間に、もう一つは和室カウンターの机板に再生
しました。
また、書院の組子も再生利用しました。
空間の豊かさと時間の豊かさの演出。和と洋の競演。見どころ満載の素敵なお宅です。
もう一つが戸建て賃貸住宅、いわゆる貸家の完成見学会です。
http://www.szki.co.jp/event/archives/946
土地活用をご検討の方にはご活用の選択肢を一つ増やせる発想の賃貸住宅です。
また、清水町徳倉で宅地用分譲地を2区画販売中です。陽当たりよく閑静でしかも
交通の便が良い場所で、50坪強で1,270万円と1,290万円。一見の価値ありです。
こちらもご興味のある方はどうぞご連絡下さい。
2015.09.24
中秋の景色から
あれもこれも担当の千葉です。
彼岸が過ぎ、週末27日は中秋節。すすきとお団子を用意して、家族が集まり庭先の
縁側から真ん丸とした名月を仰ぎ眺める、というのが恐らく多くの日本人が共有する
中秋の原風景でしょうか。中国でも春節(お正月)と並んで民族大移動の時期。故郷
に帰って親族が集まり、月餅を食べながら名月を楽しみます。当社でも以前中国の
子会社では、カレンダーは大型連休、月餅の代わりに餅代と称して特別賞与を出して
いました。
『秋分』といい『中秋』といい、暦の上では秋の真っ盛りですが、新暦の季節感からする
と夏から秋に切り替わる時期で、まだまだ秋の景色の中に夏が混在する時期、むしろ
お彼岸を過ぎてここからめっきりと秋らしさを増して行き、立冬の頃に深秋・秋の盛りを
迎えるのかもしれません。
そんな『中秋』の頃の我が家の花です。
白粉花(オシロイバナ)は夏から秋まで開花期の長い花です。我が家のオシロイバナ
は紫・白・斑入りの三色。別名が夕化粧とあるだけに、午後になって花が開きます。
お彼岸らしく曼珠沙華・彼岸花。
春と秋に二度花をつけるチェリーセイジ。
夏の花、檜扇(ヒオウギ)もしっかり実(ヌバタマ)をつけました。
こうした秋らしい景色の中に夏の残り香が混じるのは、この季節の特徴で珍しいこと
ではないかも知れませんが、今年は小さな異変が、、、。
芙蓉(ふよう)の花は夏後半から秋前半に咲きますが、今年は少しいつもの年と少し
違うような気がしています。朝に開き夕に萎んで落ちてしまう花を、次から次へと毎年
ひと月以上の長さで咲かせ楽しませてくれる芙蓉。でも最も勢いのあるのは例年9月
上旬。ところが一旦すっと下がった気温が再び少し上昇したせいか、先週あたりから
芙蓉の花の勢いが盛り返して来た感じがします。
そしてなんと写真では判り難いかも知れませんが、芙蓉の花と黄色いバラ(右上)
と額紫陽花(真ん中の葉に隠れた白い花群)が同時に咲いているのです。それほど
気温が高いという訳ではないのですが、まるで夏が戻って来たかのような風景です。
今年は厳しい残暑もなく、すっと気温が下がって過ごし易い秋になったように思って
いましたが、秋の中に夏が混在するのは変わらないのかも知れません。
最期はお隣さんに戴いたお花。名前を失念してしまいましたが、一枚の緑色の葉の
根本に朱の斑が入った珍しいもの。
ちょうど真ん中になり花のように見えるのか、本来の花はまだ固い蕾のままですが、
蜂が寄ってくることがあります。
2015.09.16
ツバメが南に帰る頃
あれもこれも担当の千葉です。
分岐点というものは、進み向き合った時にああここだなと判るものよりも、過ぎて振り
返って初めてあああれが分かれ道だったのだと気づくことの方が多いような気がしま
す(私が鈍いのかも?)。ひと月前には、このまま猛暑が続いて地球が溶け出してしま
うのではないかと思っていましたが、今振り返ってみれば、三嶋大社の夏祭りの最終
日(8月17日)の篠突くような雨がその分岐点だったようで、この日から秋色が夏色に
勝るようになった気がします。
暦の上では来週は秋分、秋の最も深くなる時期で、その前の凡そ一週間は『玄鳥
(つばめ)去る』候と呼ばれます。春先に南から来た渡り鳥たちが帰るという、まさに
夏の終わりを象徴する時期ですね。庭の花も、すっかり秋の花になりました。
杜鵑草(ほととぎす)と水引草(みずひき)。ごちゃごちゃして手入れの悪さが目立って
しまいました(汗っ!)。
妻からはブルー・サルビア(サルビア・ファリナセア)と聞きましたが、図鑑を見ると
どうも、サルビア・グアラニチカのようです。まあ、どちらも『青いサルビア』に違いは
ないのですが。
春から秋が開花期とあるので、秋の花、とばかりは言えないのでしょうが、我が家の
ネコノヒゲ(クミスクチン、キャッツ・ウィスカー)は今が盛りです。上向きにピンと張って
まさに猫の髭に見える部分は、おしべ・めしべだそうです。
暑さも彼岸までと言います。これからはめっきり秋らしくなって行き、気温も下がって
行く時期です。どうぞ皆様お風邪など召さぬよう、ご自愛下さい。
2015.09.12
シリーズ・徒然読書録~『光の子供』と『九年前の祈り』
あれもこれも担当の千葉です。
読書は好きで、常時本を持ち歩く癖が付いてしまいましたが、読み方は極めて大雑把、
何かしらからだのどこかに蓄積されていれば良いという思いで、雑然と読み流します。
その意味で、読者の皆様には退屈でご迷惑かとも恐縮しつつ、ブログに読書録なる
ものを記してみるのは自分にとって有益かも知れないと思い、始めてみました。皆様
のご寛恕を請うところです。
徒然なるままに読み散らす本の中から気になった本、今回は2冊です。この2冊には
何の関連性もなく、ただ同じ頃に新聞の書評や広告に載ったために、同時期に読んだ
という脈絡の無さをどうぞご容赦下さい。
1冊目は、エリック・フォトリノ著、吉田洋之訳、『光の子供』(新潮クレスト・ブックス刊)。
著者は1960年生まれ、ル・モンド誌の元編集長で、この作はフェミナ賞の受賞作
でもあります。母親を知らない主人公のジルが、光の魔術師とも呼ばれ映画の撮影
技師だった亡き父の遺した沢山の女優たちのポートレイトを通して母親探しをする
物語。父親が死んだ日にリュクサンブールの映画館で出逢った、ジャルダン・
バガテールという香水を付けた既婚者マイリスとの恋愛が絡み合って行く。
父親は息を引き取る直前に、ジルが『映画のキス』から生まれたことを打ち明ける。
往年の映画を何作も何度も見ることで父と関係があった女優の母を探し求めるジル。
作中の主人公ジルが本書を書いているという重層構造。
どうしても探し当てられぬ母親の面影を恋人に重ね合わせてしまうジル。母探しを通
して本当は亡き父親を探し求めていたジル。
マイリスと離れてわかったことは、別れはいつも出逢いであるということ。
父親の残したポートレートからようやく母親かと思われる女性に辿り着くが、その
面影は、、、。
哀しき結末の、上品な悲恋の物語。往年のフランス映画がお好きな方には、ジャンヌ・
モローはじめ、きっと懐かしい役者たちが実名で随所に登場するのも楽しみではない
でしょうか。
2冊目は、小野正嗣著、『九年前の祈り』(講談社刊)。前回2014年下半期の芥川賞
受賞作です。
35歳バツイチのヒロイン安藤さなえの息子の名はケビン希敏。周りのものに無関心で
無表情、障害を抱えたケビンを連れて故郷に戻るさなえ。『まち』もずいぶん変貌して
いた。にぎわいの中心にあった五階建ての地元デパートはずいぶん前に民事再生法の
申請を行い、アーケード街に軒を連ねていた個人商店の多くが錆の目立つシャッターを
下ろしていた。
『発酵しつつあった恋に酩酊していた』
『朝の接近に漆黒の滑らかさを失いつつある夜』
『鳥は自由に飛翔するのがいちばんなのだ。自由に飛んでいいのに、それを邪魔する
ものは何もないのに、そして翼を広げて飛んでくれと懇願されてもいるのに、どうして
翼を折りたたんだままでいられるのか。お前が翼を折ったからだ。そう非難されている
ようで、さなえはちがう、そうじゃない、と否定する代わりに、息子の手をつかんだ。』
田舎からカナダへ研修旅行に行った九年前の記憶。ケビンをもうけることになった
カナダ人。『どこにも自分の居場所を見つけ出せず、なんとなく周囲に引け目を感じて
居心地が悪そうな人』との出会いの九年前の記憶。
九年前のカナダ旅行で知り合ったカナダ人と離婚し、外界を、母親である自分をも拒絶
したような幼児を抱えて戻った故郷も限界集落のような村。そんな行き詰まりだらけの
傷心のヒロインを癒して行くのは、村の自然と九年前の旅行に同行した純朴な故郷の
人々の記憶。
時折ヒロインの心中の葛藤が見せる白昼夢と現実と過去の記憶とが綯い交ぜになって
進む物語は、一種異様な味わいを醸し出します。これがこの小説の持ち味なのでしょう
が、好みの問題として残念ながら私には美味しく思えませんでした。白昼夢に対する現実
の卑近さがどうしてもザラザラした違和感を感じさせ、作為的な匂いの文体が心地良く
ありませんでしたが、皆様はどのように読まれるでしょうか。
2015.09.04
シリーズ・徒然読書録~『あの子が欲しい』と『ウサギはなぜ嘘を許せないのか?』
あれもこれも担当の千葉です。
読書は好きで、常時本を持ち歩く癖が付いてしまいましたが、読み方は極めて大雑把、
何かしらからだのどこかに蓄積されていれば良いという思いで、雑然と読み流します。
その意味で、読者の皆様には退屈でご迷惑かとも恐縮しつつ、ブログに読書録なる
ものを記してみるのは自分にとって有益かも知れないと思い、始めてみました。皆様
のご寛恕を請うところです。
徒然なるままに読み散らす本の中から気になった本、今回は2冊です。片や群像新人賞
作家の文学小説、片やビジネス寓話ですが、共通点とすると、企業や企業人、はたまた
一人の人間としての良心、コンプライアンスを取り扱っている点でしょうか。
1冊目は、朝比奈あすか著、『あの子が欲しい』(講談社刊)。
三十代半ばの転職組のヒロイン、川俣志帆子は、前年ネット掲示板でブラック企業の
ランキングトップになって採用ゼロだったIT企業の新卒採用プロジェクトのリーダーに
指名される。小説としてのクオリティには不満を感じましたが、社会問題になっている
就活がテーマで、窺い知ることのなかった現場情報を知り得たことと、女性らしい
心理描写が素敵でした。
『就活生の掲示板書き込みは採用側にも刃・・・皮膚の中から赤く剥け出て飛び散る
若く残酷な言葉たち・・・見過ぎるとネット脳になる、その手の見方しかできなくなる。』
『学生は皆、コピー&ペーストの操作に長けており、就活はマニュアル化されている。』
『「うちの噂を見張る子がひとり欲しいんだ。で、時々うまく軌道修正してもらうっていう」
「工作員ってことですか」「まあ、そんな感じ」「他者の批判はなるべくしないようにとも
言っておいて」「なるべく、だよ。絶対に、とは言ってないからね」』
『ネット上のコミュニケーションは元の信頼関係が希薄な分、ある意見を複数人が認めた
場合、もとの意見に対する信頼感の拡大率が大きい。不確定な情報があたかも事実と
化してゆくのを、これまで幾度となく見て来た。』
『やわ肌に鑢(やすり)をあて合うやり方でどこまで抉れるかを競うようなことをして、その
ばからしさに気づいていながら、気づいたら負けのように思っている。・・・ネット以前は、
人が人を思うさま侮辱したり批判する機会は今より少なかったんだと思う。』
『人の自尊心を大きく傷つけ人生を変えてしまうほどの就職活動。セクハラ面接、圧迫遺留、
不条理な拘束・・・他社がやっていることを読むと、青田買い交渉など、可愛いものに思えた。』
恋人とも上手く行かず、ネットの毒に蝕まれて、猫カフェの猫を誘拐することを想像する
ヒロイン。私の愚息も今年就職をしました。どのような経験をして来たかは殆ど話しません
が、心地良くない思いも沢山して来たのでしょうか。良い方向に昇華してこれからの社会人
生活に活かして欲しいものです。
『ゆっくり思い返して、息を吐いた。それからまた息を吸った時、自分が呼吸していることに
気づいた。呼吸に気づくと、吐くのも吸うのも少しだけ難しくなった。この虚しさは何なのか。
心に穴があいたようだ。そしてその穴は、ぽかんと空いた真っ白なものではなくて、その底に
どろどろと液状化した黒いものが波打つような、乱暴な抉れ方をしている。』
『誰も選びたくないし、誰からも選ばれたくない。』
リクルート・チームの仕事が成功を収めたあと、ヒロインが誘拐してまでも欲しいと思った
猫を譲り受けたが、その瞬間既に自分の欲しかった猫ではなくなっていた。
2冊目はマリアン・M・ジェニングス著『ウサギはなぜ嘘を許せないのか?』
(アスコム刊)。副題に、『後ろ指さされずに成功する新・ビジネス読本』と
あります。
主人公のエドには、母親のスピード違反に疑問を感じた時から、大ウサギの妖精の
アリがとり付く。アリは、アリストテレスをこよなく愛読し、ソローの言葉を引用し、道徳的
判断の段階的発達に関するコールバーグの理論に詳しく、正しくあることや道義心を
こよなく愛する妖精。『それじゃ正直じゃない、正しくない』とつぶやくアリのアドバイスを
受けてエドは学生時代にはカンニングや他人のレポートを使うことに異を唱え、社会人に
なっても友人のコンプライアンス違反に目をつぶれず、長く勤めを続けられない。が、最後
にはアリの助言を受けて起業、成功を収めるという寓話。
ビジネス書ということで、書評の余地もないので、ウサギのアリの七つの教えを列挙して
終わります。
1.ほかのみんながしていることによって、自分の倫理観をこしらえてはいけない。ほかの
人たちが正直で正しいことをしているとは限らないのだから。
2.正直で正しいことをした報酬は、受け取るまでに時間がかかる。
3.二者択一という難しい選択をすることによって倫理的な問題を考えてはいけない。
選択肢はきっと、ほかにもある。
4.短期間で手に入るものに惑わされないこと。短距離走者たちはいずれつまづく。彼らに
追い越されても自信をなくさないこと。
5.何も言わないことによって引き起こされる結果は、声を上げることによって引き起こ
される結果より、つねに深刻である。
6.正しいことをした場合の結果と間違ったことをした場合の結果を冷静に考え、正しい
ことをすることによってもたらされるチャンスを活かすこと。
7.心にみじんも重荷を感じることなくレースを終えることこそが、本当のゴールである。
寝ても覚めても嘘のことが頭から離れない、そんな状態でないことが、どれほど自由
かをよく考えること。
2015.08.28
処暑の候
あれもこれも担当の千葉です。
当社ホームページのニュース欄でお知らせ致しました通り、当社創業者であり、
相談役の鈴木菊三郎の葬儀を先週末に執り行いましたところ、大変多くの皆様
のご会葬を賜り、或いは大変暖かいお言葉を戴きました。心より感謝申し上げ
ますと共に、生前のひとかたならぬご厚誼に対しましても心より御礼申し上げます。
相談役の『繁栄のおてつだい』の理念をしっかりと受け継ぎ、社員一同、社業に
一層専心努力する所存ですので、宜しくご指導賜りますとともに、倍旧のご厚情を
賜りますよう、重ねてお願い申し上げます。
そんなことで8月を慌ただしく過ごしています間に、立秋が過ぎ、三嶋大社のお祭りが
過ぎ、処暑に入って一週間が経ってしまいました。さすがに先人の知恵の集積たる暦
は正確なものですね。猛暑日があれほど長く続いた頃は、25℃を下回らない熱帯夜
どころか、30℃を下回らないような寝苦しい夜に、いつまでもこの暑さが続くのでは
ないかと不安になりましたが、三嶋大社のお祭りの最終日の大雨をやり過ごすと、
一気に秋の気配がそこかしこに見られるようになって来ました。
蹲(つくばい)のホテイアオイの花は涼しくなる前に終わってしまいました。
白くても百日紅(さるすべり)は、まだまだ元気で名前のごとく長く花を楽しめますが、
秋の代名詞の秋桜(コスモス)がこんなに沢山。これからは、日一日と秋が深まって
行くのでしょうね。
そうそう、笑い話があります。
秋の気配が少しずつ強まるに連れて、蝉時雨が聞かれなくなって来ました。が、
梅雨入りの頃から私の耳の中に住み始めた蝉たちは一向に泣き止む事を知ら
ないのみか、盛夏を過ぎて鳴き声がこころもち大きくなったような気がします。
念のためにお医者様に検査して貰いました。突発性難聴やもっと難しい頭の病気
を心配した私に、きっぱりと
『病気ではありません。』とのありがたいお言葉。
『では、病気ではないとすると、一体何なのですか?』と尋ねると、更にきっぱりと
『加齢です。』
要するに、年をとって耳が遠くなり始めたのだそうです。ありがたいやら、情けない
やらの笑い話でした。
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ACCESS
さてさて、仕事の秋、芸術の秋、台風の秋に続いて、読書の秋です。
読書は好きで、常時本を持ち歩く癖が付いてしまいましたが、読み方は極めて大雑把、
何かしらからだのどこかに蓄積されていれば良いという思いで、雑然と読み流します。
その意味で、読者の皆様には退屈でご迷惑とも恐縮しつつ、ブログに読書録なる
ものを記してみるのは自分にとって有益かも知れないと思い、始めて見ました。皆様
のご寛恕を請うところです。
徒然なるままに読み散らす本の中から気に入った本、今回は泉三郎著『岩倉使節団
という冒険』(文春新書)です。
明治4年、廃藩置県という大変革を強行してからわずか4か月後、岩倉具視、大久保
利通、木戸孝允、伊藤博文ら使節46名、随員18名、留学生43名という錚々たる
メンバーが、米国、欧州、中東、アジアを1年7か月掛けて外遊しました。まだ生まれて
間もなく、内外に問題山積する維新政府の中枢の人材ががこれほどの規模で、これ
ほどの長い期間なぜ日本を留守にしたのか。どんな体験をし、一体その後の近代日本
に何をもたらしたのか。否応なく興味をそそる大事件で、岩倉使節団については、これ
までにも先輩経営者の方に薦めて戴いた本を読んだりして来ましたが、新書版の本書は
簡潔にまとまっておりお勧めです。
著者の泉氏は紹介文に拠れば石原慎太郎氏に近い人物のようで、そういった政治的
見解或いは信条の下に書かれた著作であるのでしょうが、氏の主張はエピローグの
3ページにしかされておらず、大半を書記官として随行した久米邦武氏の公式紀行文
の紹介に費やし、岩倉使節団の歴史的意義を評ずる客観的な書となっています。特に
西郷隆盛をはじめとする征韓派との闘争、土佐・肥後の急進派との闘争など、使節団の
視察中と帰朝後の政権の攻防の記述は迫力があり優れており、明治初期の歴史解説
書としても楽しめます。
本編の最後とエピローグからの引用を幾つかして終わりにします。
『つまるところ、岩倉使節団の旅は、一九世紀後半の帝国主義時代、侵略が当たり前
のような時代にあって、日本がいかに独立を確保し、列強に対等に伍していくかの
課題に、真っ向から挑んだ大いなる旅であったといいうるだろう。そして近代文明の
コアをなす科学技術文明と、その応用である商工業を目の当たりにし、その「洋才」
グロバリゼイションの潮流を明確に認識すると同時に、「和魂」ともいうべき日本の
アイデンティティ、とくにモラルや礼節をいかにして保守するかを模索する旅でもあった。
その故にこそ、岩倉使節団の旅は、若々しい明治維新政府の暴挙的大壮挙であり、
まさに日本近代化の源流をなすグランドツアーであったといえるのではなかろうか。』
『ペリー来航以来百五十年間の日本の近代化のプロセスを概観してみると、西洋文明
の衝撃がいかに大きかったかをあらためて痛感せざるをえない。それは明治においては
米欧グローバリゼイションへの対応であり、太平洋戦争後においてはとりわけ米国的
価値観への対応だった。ただ、明治期と戦後期があきらかに違うのは、明治期の日本人
は「和魂洋才」をスローガンに日本の独自性を確保し主体性を貫こうとしたことである。
それに対し戦後期の日本人は、アメリカ的豊かさと自由さを信奉する余り、国の独立や
アイデンティティのことはないがしろにしてしまったといえよう。』
『今、日本人に不足しているのは、世界的視野と歴史的認識の中で、過大でも過小でも
ない等身大の日本の真の姿を見直すことであり、自らへの信頼と歴史への誇りを取り
戻すことではないのか。その意味で岩倉使節団の物語は、必ずやわれわれに知恵と
元気を与えてくれるものと信じるのである。』